田丸の新刊「伝説の序章―天才棋士 藤井聡太」が出ました
年末恒例の『新語・流行語大賞』では、30語の候補の中に「藤井フィーバー」が将棋関連の言葉として初めて入りました。そして12月1日に年間大賞とトップ10が発表され、藤井聡太四段が6月26日に達成した公式戦での「29連勝」が特別賞に選ばれました。
私こと田丸昇九段は、そんな藤井人気にあやかり、『伝説の序章―天才棋士 藤井聡太』(清流出版)という書籍を11月下旬に刊行しました。※定価は1400円(税別)。
第1章は「14歳の最年少棋士の誕生」。
藤井四段が14歳2ヵ月の最年少記録で四段に昇段した三段リーグの最終日の戦い、昨年12月のデビュー戦で最年長棋士の加藤一二三九段(当時76歳)との対局、などが主な内容です。それに関連して、年齢制限規定をめぐる三段たちの光と影、「ひふみん」こと加藤九段の若い頃のエピソード、デビュー戦で苦い思いをした大棋士たち、などの話を盛り込みました。
第2章は「空前絶後の29連勝の軌跡」。
若手精鋭らを連破して白星街道を驀進、神谷広志八段が30年前に達成した28連勝の新記録に並ぶ、デビュー戦から負けなしで前人未踏の29連勝を6月に達成、などが主な内容です。
第3章は「早くも期待されるタイトル獲得」。
連勝が止まった佐々木勇気五段との対局、公式戦で対局した棋士たちの藤井評、長くて険しい名人への道程、などが主な内容です。それに関連して、藤井四段の地元の中京棋界のルーツ、藤井の「勝負めし」と対局での食事、横綱・白鵬と初対面、などの話を盛り込みました。
第4章は「藤井四段の子ども時代と棋士をめざした頃」
5歳のときに祖母から将棋を習う、研修会から奨励会に入った棋士をめざす、などが主な内容です。それに関連して、一流棋士たちの将棋との出会いと棋士をめざした頃のエピソードを盛り込みました。
第5章は「天才棋士の羽生と藤井」
羽生と藤井の対比、将棋ソフトの進化の変遷、中学生棋士と進学、などが主な内容です。
私は、45年間にわたる現役棋士生活と、『将棋世界』編集長をかつて務めた経験と知識などを元にして、藤井四段のこれまでの歩みと、将棋界と棋士の知られざる話を本書でまとめました。藤井四段に関するほかの書籍とは違った独自性があると自負しています。ぜひ読んでいただきたいです。よろしくお願いします。
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