将棋棋士 田丸昇の と金 横歩き

2017年6月28日 (水)

田丸一門会で元奨励会員の近藤祐大くんの新たな人生の門出を激励

田丸一門会

写真は、田丸一門会のメンバー。左から、櫛田陽一七段、井出隼平四段、私こと田丸昇九段、元奨励会員の近藤祐大くん。

じつは近藤くん(19歳)が今年3月に奨励会を2級で退会し、新たな人生の門出を激励する意味で5月下旬に田丸一門の棋士たちが久しぶりに集まりました。そのほかに、近藤くんが将棋の勉強で通った東京・将棋サロン荻窪の席主の新井敏男さん、同サロンの師範の谷川治恵女流五段、近藤くんの母親も参加しました。

近藤くんは2009年にJT杯の子ども大会(東京)高学年の部で準優勝し、10年に田丸門下として奨励会に6級で入会しました。その後、兄弟子たちと同様に四間飛車を得意戦法として戦い、実力を着実に付けていきました。しかし奨励会でなかなか昇級できず、昨年には2級から3級に降級しました。そして今年、20歳の年齢制限が迫っていることもあって、自身の意思で奨励会を退会しました。

近藤くんは早稲田実業高校(先輩に中村太地六段)を経て、現在は早稲田大学商学部の2年生。卒業後は「たぶんサラリーマンになります…」と言っています。いずれにしても、奨励会で6年半にわたって将棋に打ち込んだことは、今後の人生で貴重な経験として生きると思います。

田丸一門は、師匠の私と一番弟子の櫛田七段が引退していて、現役棋士は井出四段だけです。そんな弱小一門に、新人の女流棋士がこのたび入ることになりました。

日本将棋連盟に今年の6月20日付で女流棋士に認定された小髙佐季子(おだか・さきこ)女流3級です。千葉県佐倉市の出身で、現在は15歳の中学3年生(藤井聡太四段と同年生まれ)。父親は千葉県八千代市で子ども将棋教室を開いていて、兄は奨励会の三段と、将棋一家に育ちました。15年3月に研修会にD1で入会し、今年5月にC1に昇級して女流棋士3級の資格を取得しました。田丸門下に入ったのは、将棋サロン荻窪で井出四段に指導をよく受けたのが縁となりました。

小高女流3級のことについては、このブログで改めて紹介します。どうか応援のほどをよろしくお願いします。

 

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コメント

江戸時代に安井算哲という囲碁の棋士がいました。又,同時代に本因坊道策という囲碁棋士がいて,算哲は道策にどうしても勝つことだできなかったそうです。
それで,算哲は幕府天文方になって,暦の研究をしました。それで江戸時代を通じて使用された暦を作ったそうです。安井算哲の話は『天地明察』という映画になりました。道策と算哲の関係は『名人碁所』(江崎誠知:作)という小説に書かれています。
近藤君も,将棋で鍛えた頭脳と先をを読む力で,新しい分野で自分の道を切開いて行くよう祈っています。

投稿: 山椒魚 | 2017年6月29日 (木) 01時51分

私の友人もかって奨励会員でした。同年代に谷川浩司九段がいて、まさしく「光速の昇段」をまのあたりにして才能の違いを思い知らされ退会しましたが現在は経営者として活躍しています。
退会後は一切将棋は指さず、師匠の没後はまったく将棋界とは無縁の生活をおくってきたのですが全身全霊で将棋に打ち込んだ時期があったことが現在の自分の礎になっていると言います(ただし奨励会時代の話は一切しません)
私が将棋を教わっている先生も元奨励会三段の方ですが若いのにとても素晴らしい人柄でこの方ならどんな分野にいっても絶対に成功されるだろうなと感じます。
藤井四段の活躍で将棋の素晴らしさが世に認知されつつありますので近藤さんにも是非これから他の分野でご活躍いただきたいと思います。

投稿: こうめい | 2017年6月29日 (木) 10時27分

素敵な写真をありがとうございます!近藤さん少し表情が硬いですけど、素敵な一門写真と思いました。近藤さんの未来に幸あれ!
小高佐季子女流三級のニュースを見て中学生女流棋士?若い子が頑張っているなーと思ったのですが師匠は田丸先生でにんまりしてしまいました!
紹介楽しみにしております!

投稿: n | 2017年6月29日 (木) 13時10分

田丸先生お疲れ様です。いつも楽しくブログ読ませてもらっています。よく三段リーグの成績は、目にするのですが、二段以下は更に若く年齢制限されているので、厳しい世界だという事が分かります。
田丸先生に質問ですが、女流棋士についてなのですが、何故女流は3級からなんでしょうか?しかも2年以内に女流2級に上がらなければ資格取り消しになるそうですね?それならば、いっその事、初段から女流プロにすれば、いいと思います。何故女流は2級からプロなんでしょうか?素朴な疑問です。ならば初段からでいいのではないでしょうか?
長くなりましたが、よろしくお願いいたします。

投稿: ナナシ | 2017年6月30日 (金) 09時37分

 高校に上がるころ、奨励会員のいる道場に通ってましたし、後に奨励会に入った知人もいました。
 プロ棋士にあこがれたこともありましたが、後に指導棋士になった知人に勝てなかった私では、奨励会入会試験のところで不合格だったと思っています。
 さて、そのころの今のができる前の将棋会館で、ひふみんの指導対局を受け、完敗でした。『将棋世界』の講座でも酷評されましたが、今ではいい思い出です。
 退会された方以外も含めまして、いっそうのご健勝とご活躍を念じ上げます。

投稿: てっちゃん | 2017年7月 1日 (土) 08時35分

田丸先生、ご無沙汰しておりました。櫛田先生もお変わりないようで何よりです。奨励会を「卒業」なさった近藤さん、早稲田の2年生ということで勉強も頑張っておられたようですね。サラリーマンや公務員になるのも立派な人生です。そして、可能ならば趣味として将棋を楽しみ、奨励会2級と言えば素人から見ればプロと全く変わらない訳ですから、将棋を素人に教えて頂ければと思います。近藤さんの前途に栄えあれ!

投稿: オヤジ | 2017年7月 4日 (火) 16時54分

 新刊の『詰め&必死』を読んでからこのブログを読みました。
 将棋の歴史と終盤の手筋が一挙両得でわかる良書ですね、コラムも興味深かったので、中盤編や戦型別等の続編を期待します。
 またこのブログの内容や『詰め&必死』の問題選定からも、田丸先生の弟子愛が伝わってきます。
 井出先生のオールラウンダーのなんでも来いの棋風(個人的には井出先生の不敵な笑みが印象的なので、“不敵流”と勝手に名付けてますが笑)は、携帯の棋譜中継でリアルタイムで観ると序盤から終盤まで非常に面白い内容が多いので、これからもっと中継数が増えるよう、勝ちまくって貰いたいです。
 新人の女流棋士や退会された奨励会員、櫛田先生やもちろん田丸先生の活躍を併せて期待しています。

投稿: | 2017年7月 8日 (土) 10時58分

将棋世界を読んでどうにも納得がいきません。
どの様な状況下でタイトルが中止になったと誤認するのでしょうか?単純な嘘なのか、なにか隠しているのか、どうにも釈然としません。
藤井四段のおかげで将棋は盛り上がっています。呼ばれて話す際に一言でも三浦九段について触れても良いと思うのです。
今後の改善策なども見られません。
純粋に将棋を楽しみたいのに……田丸先生、よろしくお願いします。

投稿: | 2017年7月14日 (金) 22時38分

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