田丸が45年間にわたる現役棋士を引退、その後の電子機器不正使用問題
私こと田丸昇九段は10月25日に竜王戦・6組昇級者決定戦の対局で門倉啓太四段に敗れました。その結果、フリークラス規定によって引退が正式に決定しました。
45年間にわたる現役棋士生活を振り返ると、いろいろなことが思い出されますが、心残りはまったくありません。1965年(昭和40年)の14歳のときにアマ二段の棋力しかないのに師匠の故・佐瀬勇次名誉九段の口利きで奨励会に「裏口入会」した私としては、72年に21歳で四段に昇段して棋士となり、92年に41歳でA級に昇級できたことだけで、十分な実績を挙げたと満足しています。棋士人生の前半は勝負運に割りと恵まれ、順位戦で上位クラスに長く在籍できました。後半は坂道を転げるようにクラスが落ちていきましたが、負けが込んだ時期が前半でなくて良かったです。
門倉四段との対局で、私(後手番)は中飛車に対して以前に公式戦で指した△1三角と端に出る作戦を用いました。序盤は少し作戦負けでしたが、中盤で玉側の金銀4枚の厚みを生かして反撃し、終盤で一手違いの寄せ合いに持ち込みました。しかし駒損したうえに、飛車の働き、と金の活躍で相手が勝り、最後はどうしても負け筋でした。「華々しく散りたい」と対局前から思っていたとおりの局面になって投了しました。
私が竜王戦で門倉四段に勝った場合、11月上旬に5組昇級をかけて竹内雄悟四段との対局が決まっていました。現役最後となるその対局では、私が後援者から贈られた和服を着て臨んだ棋士デビュー対局(1972年3月21日・新人王戦・河口俊彦四段戦)と同じように、その和服を着て臨むつもりでした。それが実現しなかったのはちょっと残念です。
今後は、自分の持ち味を生かした棋士人生を送りたいと思っています。
メディアの報道でご承知のように、三浦弘行九段が対局中に電子機器を不正使用して将棋ソフトを検索したなどの疑惑によって、将棋連盟の常務会は三浦九段に対して、竜王戦の挑戦権の剥奪と今年12月末日までの公式戦出場停止の処分を課しました。
しかし常務会が重大な問題をわずか1日で決定、三浦九段と常務会の見解で違う事実関係、三浦九段が疑惑を否定、三浦九段の口頭による休場届の正当性、告発した棋士たちが挙げた三浦九段の指し手と将棋ソフトとの一致率の合理性など、いろいろな問題点が浮上しています。
10月21日に東西の将棋会館で行われたこの問題に関する説明会(棋士、女流棋士を合わせて約140人が出席)で、常務会は一連の経過と深刻な事情を棋士たちに伝えました。私は詳しいことを書きませんが、このブログに寄せられたコメントの内容でわかるように、すでに周知のことになっています。説明会では、三浦九段を批判する声と同情的な声に分かれましたが、私の実感では後者のほうが多かったと思います。
今後は、さらなる真相の究明が望まれます。ただ訴訟に発展する可能性もあり、どのような結果になっても、将棋界と棋士の信用失墜はまぬがれません。三浦九段、常務会、棋士たち、棋戦主催者などを巻き込んだ将棋に例えると、誰も「勝ち目がない」という厳しい状況なのです。
最年少四段昇段記録(14歳2ヵ月)で藤井聡太新四段の誕生、『聖の青春』『3月のライオン』の映画化など、将棋界は今年から来年にかけて明るい話題で持ち切りになるはずでしたが、ぶち壊しになってしまいました。
米長邦雄永世棋聖が69歳で亡くなったのは4年前の2012年12月。連盟会長時代に数々の難題に凄腕を振るった米長がもし存命だったら、将棋界の存続に関わる今回の問題に際して、どのように対処しただろうかと、私はふと思ってしまいました。
多くのメディアは、三浦九段に不正行為があったという前提の論調で報じています。私は知り合いの編集者から取材を受け、10月25日に発売された『週刊!スパ』(11月1日号)の誌上で、三浦九段を擁護する立場で一連の問題について語りました。
この問題はまだ尾を引きそうです。何らかの形で収束することを願ってやみません。
【追記】10月下旬に発売された『別冊宝島』(2518号)では、「将棋名勝負伝説」という表題で将棋界と棋士のことを豊富な写真と記事で紹介しています。トップ棋士インタビュー、将棋と人工知能、村山聖九段の肖像、元奨励会三段・天野貴元の最後の棋譜、などが主なテーマです。私は「棋士たちの引退」「棋士の反則列伝」のテーマで書きました。※定価は1200円(税別)。
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コメント
田丸先生、長い間大変お疲れ様でした。
天才がひしめく将棋界において、これだけ長く在籍出来た事は素晴らしいの一言です。
将棋だけでなく、誰に対しても公平中立な言動には心から尊敬しています。
おっしゃるように、今の将棋界はどちらに転んでもマイナスのイメージです。
このまま将棋連盟がブラックボックスにならないように、可能な限り情報をファンに対して発信していただけたらと思います。
これからもずっと、田丸九段ファンとして見守り続けて行きます。
投稿: K | 2016年10月26日 (水) 19時22分
長年にわたる現役棋士生活お疲れ様でした!
竜王戦の解説を楽しみにしています。
投稿: ろひまる | 2016年10月26日 (水) 19時44分
田丸先生 お疲れさまでした。
A級棋士という十分な実績を積まれての引退は立派です。
それに他の棋士とちがう田丸ライオン丸流の棋風も印象的です。
これからは棋界ジャーナリストの道がありますね。楽しみです。
大相撲の北の富士さんのように和服姿でマスコミに載るのもいいのではないですか。
投稿: 秋葉 均 | 2016年10月26日 (水) 20時28分
長らく自転車ロードレースのドーピング問題をリアルタイムで見てきましたが将棋界ではそれらの教訓を全く活かせてないと思いました。
本当に残念です。
投稿: kats | 2016年10月26日 (水) 20時40分
田丸さん、長い長い棋士人生、本当にお疲れさまでした。
私が小学生の頃、駒を握り始めた時に、NHKの講師をされていたのが田丸先生でした。
あれから30年くらい経過しますが、さすがはプロ!の将棋を昨日は堪能いたしました。
先生、三浦さんの件、いろいろとご尽力いただいているようで頭が下がります。
私は絶対にあり得ないと最初から信じていますが、マスコミの報道があまりにも偏りすぎていて、こころが痛みます。。
投稿: 蒲池はそれでも丙午 | 2016年10月26日 (水) 20時47分
田丸先生、多年の棋士生活、お疲れさまでした。また事件についての詳細なご説明をいただきありがとうございます。
わたくし自身は三浦先生のファンでもありますが、判断は保留しています。トップアスリートのドーピングはどの競技でもあり、人品人柄に優れた方でも身を誤ることはあります。ですので客観的な証拠に基づく調査と摘発が大事なのですが、そのような進展になっていないことが、ただ残念です。連盟の運営に公平さ、手続きの尊重、疑わしきは罰せずなどの法倫理の欠落が露呈しているという印象を報道からは受けます。失礼ながら、伊藤裁判などの一連の経過から、連盟に期待してはいけないのだと思っていましたが、棋士仲間さえ守る気のない同業ギルド以下の暗黒をみせられ、ただ残念でなりません。
投稿: Britty | 2016年10月26日 (水) 21時02分
田丸先生、今までお疲れ様でした。
ただ明日はニコニコ生放送で竜王戦の解説を務められるのですね。
自分も楽しみにしておりますので、よろしくお願いいたします。
三浦九段の件もありますが、まずは両者の対局に注目したいと思います。
投稿: 悪胡瓜 | 2016年10月26日 (水) 21時09分
是非、明日の解説でその和服を。
投稿: 3 | 2016年10月26日 (水) 23時38分
田丸先生、長いそして熱い現役生活お疲れ様でした。
私は20代の学生で、田丸先生のことを知ったのは数年前のニコ生だったので、ほとんど将棋を拝見したことがありませんでした。
それでもここ2,3年は棋譜中継などで先生の対局を追う機会がありました。田丸先生が昔の戦法で、勢いのある若手に勢いの将棋で勝つお姿を見て、勇気を貰いました。
ぜひ今後も将棋界のために、先生ならではの鋭い切り口でご活躍されることを願っております。
また、私のような若い世代が知らない、昔の将棋界の話を聞ける機会を作って頂けたらと思います。
本当にお疲れ様でした。そしておめでとうございます。Bon boyage!
投稿: 在仏大学院生 | 2016年10月27日 (木) 00時33分
田丸先生、長きに渡る今までの現役生活、本当にお疲れ様でした。
トーナメントプロを引退されても、
文筆活動など、まだまだ田丸先生にしかできない
将棋界への貢献は多くあると思います。
大きな危機に直面している将棋界のこれからのためにも、
田丸先生のますますのご活躍を応援しております。
投稿: | 2016年10月27日 (木) 01時15分
三浦九段を擁護する一連のご発言に敬意を表します。私も貴兄と全く同じ考えを抱いておりました。雑誌の取材で堂々と持論を述べられた貴兄の勇気と剛毅に感動を覚えました。一人の棋士の人生のかかった問題をたった一日で、しかも確証なしに処罰してしまった連盟のやり方に私は納得がいきません。私が見たところ、今回の問題は三浦さんの口下手と棋界関係者との交流の少なさが彼を不利な立場に追いやったと思います。三浦さんの口から出たとされる休場願いにしても、「疑惑を持たれた状態で将棋を指す気にはなれない」と正直な心情を吐露しただけなのに、事態を丸く収める方策を模索していた連盟側がこれ幸いとばかりに、その不注意な発言につけこみ、「では休場届を出しなさい」と強引に迫った可能性も十分にあると思います。そして、その後、冷静に戻った三浦さんが当然ながら休場届の提出を拒み、連盟側は疑惑の白黒をはっきりさせるのではなく、「休場届を出すと言っておきながら出さなかった三浦さんに対するやむを得ないペナルティーである」という名目で出場停止処分を発表した上で「もうこれ以上調査するつもりはない」とマスコミに言明し、真相をうやむやにしようとした形跡があるように思います。しかし、憤慨した三浦さんが2回にわたり反論声明を出したために、調査委員会を設置せざるを得なくなったのでしょう。それならば、「再調査をしない」という前言を翻すのではなく、最初から調査委員会を立ち上げるべきでした。連盟の性急な行動はもしかすると、竜王戦不出場、タイトル返上を匂わせた渡辺竜王の発言に大きな影響を受けていた可能性があります。「疑わしきは罰せず」が社会常識というものです。まず慎重な調査を行い、確証を得てから処罰すべきです。ちなみに、私個人は三浦さんの潔白を信じています。「自分の保有するパソコンとスマホを調査会社に解析させる用意がある」と発言した時点でほぼシロが確定したように思います。三浦さんの落ち度は最初の事情聴取の際に会話内容を録音しなかったことでしょう。録音がないために休場届の真相がいまだに闇の中にあります。話題を変えますが、ソフト指しの疑惑がかけられた対渡辺の順位戦の対局は三浦さんが事前にソフトを使って、そのへんの局面まで研究済みだった可能性もあると思います。又、終盤の絶妙手にしても、次の一手の問題で「ここで常識にとらわれない不思議な一手があります」というヒントさえあれば、アマ三段くらいの棋力の人でも発見可能です。A級棋士が実戦中に自力でその手を発見したくらいで大騒ぎするのは実に滑稽です。対久保戦の踏み込みの良さにしても、A級棋士が読み切れないほど難解な局面ではないと思います。結局、離席の多さが三浦さんにとって不運だったというのが私の下した結論です。今回の事件で連盟は数人の「棋士の直感」だけで確証なしに三浦さんを処罰してしまいました。調査の結果、三浦さんの無実が証明されれば、連盟は三浦さんのうべかりし利益(竜王戦の対局料や賞金)の補償も含めて誠心誠意の謝罪をしなければならないでしょう。三浦さんが連盟相手に訴訟を起こせば確実に連盟が負けるからです。最後になりますが、45年間の現役生活に終止符を打たれた貴兄の労をねぎらいたいと思います。いつも謙遜されていますが、貴兄の現役時代には華々しい活躍もあったと思っています。棋王戦の挑戦者決定戦で大山15世名人に敗れた時は応援していただけにとても残念でした。今後の執筆、指導、解説等のお仕事での八面六臂の大活躍を祈念致しております。
投稿: 吉祥寺五右衛門 | 2016年10月27日 (木) 05時20分
長い間のご活躍とご尽力お疲れ様でした。
棋界では難問が持ちあがっていますが、これに負けないような将棋を指していただき、また棋界が明るい話題で溢れるようになって欲しいものです。
三方一両損で終われば良いのですが。今の世の中なかなか丸くは収まりそうにないので心配です。
貴殿も御身体に留意され益々のご活躍を期待ております。
投稿: 北国のジサマ | 2016年10月27日 (木) 06時35分
お疲れ様でした。
田丸先生をはじめ、私が将棋を覚えたころの昭和の時代の名棋士がどんどん引退されたり亡くなられたりで、感慨深いものがあります。
攻め七分のツッパリ将棋でAクラスまで到達されたのは、立派だと思います。(時代が良かったせいがあるかもしれませんが・・・)
《裏口入会》もスマホ問題と同様に今の時代なら大問題で週刊誌ネタになり、叩かれていたんでしょうね・・・時代ですね・・・^^
今回のスマホ問題は三浦さん・渡辺さん・連盟の3者にとって三方一両損になるようなグレー解決でもいいと私は思っています・・・はっきりしてしまうと、かえって被害が大きくなるような気がするからです・・・
と、まとまらなくなってきたもので、
このブログと将棋世界の連載を楽しみにしていますので、これからはマイペースで頑張ってくださいね♬
投稿: ホネツギマン | 2016年10月27日 (木) 08時33分
長い騎士生活、大変お疲れ様でした。
ブログを拝見して、柔和なお人柄が伝わる文章を、楽しく拝読しました。
今後のご活躍も楽しみにしております。
現役時代とは一味も二味も違った、充実した日々となりますように。
投稿: 通りすがり | 2016年10月27日 (木) 09時43分
現役生活大変お疲れさまでした。
田丸先生の将棋を並べるために読売を1週間購入しました。
素晴らしい将棋に感動しました。
解説の森下九段も感嘆していたとおり田丸先生の会心譜ではなかったでしょうか。
何度も並べてその若々しい将棋に驚き入るばかりです。
田丸先生にとっては一門の甥弟子でもある三浦九段の件は非常に驚きです。
週刊誌は面白おかしく書き立てますし疑惑の一手とされる6七歩についても何度か並べましたが確かにアマチュアからすると「ここで6七歩?」と思えますがプロなら指す人はいるのでは?とも思いました。
状況的にとても怪しかったのかあるいは我々が知らない事実があって公表できないのか知る由もありませんが三浦九段への処分は連盟の悪手という感はぬぐえません。
ともかく田丸先生お疲れさまでした。
投稿: こうめい | 2016年10月27日 (木) 11時36分
現役棋士人生ご卒業ご苦労様でした。今後は文筆などでさらにご活躍されると思います。対局立会人などもされることでしょう。楽しみにしています。
投稿: 千葉霞 | 2016年10月27日 (木) 16時28分
田丸先生、45年間にわたる現役棋士ご苦労様でした。せっかくの先生の引退の花道でしたのに、トンデモスキャンダルめいたものが出てきて非常に残念です。今日のネットではそもそも久保九段が疑惑を訴え、渡辺2冠と続いたそうですね。もしかしたら三浦マジック(どなたかのパクり)だったかもしれないのに、「技巧」ソフトらしいですね。疑惑もだめだけれど敗けた棋士が「ガタガタいいだすのも」どうだろう。相当昔の話によく出てくるのですが「どうしたの?下痢でも?」「あまり立ったりするな」「時間ないぞ」「すぐ指しますよ」とかいえないのかな?結構相手にいってたと書き物に出てきます。遠慮なくその場でいえば済みそうですね。監督者に苦情めいていえばいいのにと思えてきます。紳士的もいいけれど真剣勝負なのだから注意めいてもいうべきでしょう?後から何かいっても始まらない気がします。結果今回の顛末!木村名人、升田九段、米長永世棋聖などなどあったらしいですね。ごまかしながらでも「体調悪そうですね、薬ありますよ」(連盟に医務室あればいいのですが)とその場での現場発言が大事ですね。
投稿: 田舎棋士 | 2016年10月27日 (木) 16時45分
田丸先生、本当にお疲れ様でした!
春から本当に引退されるまで半年間、本当にいろいいろありましたので、ここを拝見させていただくのが楽しみでした。
投稿: いがらし | 2016年10月27日 (木) 18時11分
田丸先生、棋士生活45年大変にお疲れ様でした。
実力勝負の世界で45年はとても凄いことだと感服致します。
本日はニコ生にて竜王戦を朝から拝見させていただきましたが、
田丸先生の解説山田久美女流との掛け合い、昔の将棋界模様等色々なお話を聞けてとても楽しい一日でした。どうもありがとうございました。
最後サプライズがあって良かったですね。観ている私も嬉しく思いました。
今後も田丸先生のご活躍に期待しております。
投稿: n | 2016年10月27日 (木) 18時43分
田丸先生、長い間お疲れ様でした。
見るショウの私にとって、
将棋界のいろいろなエピソードを分かりやすく楽しく話してくださる田丸先生は貴重な存在です。今後もたくさん発信してくださること期待しております。
投稿: kaji | 2016年10月27日 (木) 22時39分
田丸先生、45年もの長い、長い間お疲れ様でした。
そして、お弟子さんの井出四段が、加古川青流戦で優勝されましたね。
デビュー以来、なかなかのご活躍ぶりではないでしょうか?
加古川青流戦の1戦目こそ藤井システムでしたが、
戦型も居飛車を指したり、振り飛車でも三間飛車を指したり、
得意の四間飛車だけでなく、色んな戦型を指されていらっしゃるようですね。
投稿: | 2016年10月30日 (日) 21時05分
田丸先生長い間お疲れ様でした。そしてご苦労様でした。私はまだいわゆる現役七、八段で強かった頃を思い出しています。今の若い七、八段が解説やらで露出していますが、先生も大いに露出されていました。若い真鍋さん、田丸先生と活躍されていました。懐かしい思いです。
今後も大いにご活躍されますことを期待しています。なお、健康面には留意され、80代までは頑張られますようにお願いします。
投稿: 東京散歩人 | 2016年10月31日 (月) 18時42分
コメントを含めて、拝読しました。一言コメを入れたくなって。
田丸さん、かっこいいよ!
投稿: meta | 2016年11月 3日 (木) 01時41分
田丸先生、現役生活を無事に過ごされ、おめでとうございました。
そして、お疲れさまでした。
現役を引退なさっても自分の持ち味を活かした棋士人生をというのが
何とも先生らしいです。
今後も先生なりに将棋界を支えていってほしいです。
不正に関しての将棋界の動向は、先生も心を痛めておられると思いますが、
私は、一点だけ明確にして責任を取らせなければならない事があると思います。
先生が書いていらっしゃるように、一日で強引に決定を下すのは不自然です。
島さんは、渡辺竜王が処分を求めた旨を仰っていたのが事実だとすれば辻褄が合います。
渡辺さんは、あとで自分が言ったことは違う意味と言っておりますが、島さんが最初に言ったような挑戦者を変更させるニュアンスでなければ、このような強行採決が取られなかったと思います。
渡辺さんから圧力があったことは誰がみても明らかです。
それをごまかした渡辺さんは卑怯だと思います。
よしんばニュアンスが勘違いされたとしても、誤解させるような(解説などでよく見られる)軽率かつ稚拙な表現が一人の棋士生命を殺した責任は重大です。
実際にどのようなことをして、どのような発言をしてきたのか詳しくきちんと説明するのは最低限の義務なのは勿論、三浦さんが疑わしきは罰せられたのと同様に、渡辺さん自身も処分されるべきです。
はっきり言って渡辺さんや、それに追従した千田さんや島さんが何らかの処分(明確なペナルティ)を受けない限り将棋ファンの多くは不快感をぬぐい切れないと思います。
今は、ネットが発達した世界です。これ以上、泥沼になっても、ファンが離れていくだけだと思います。
投稿: かな | 2016年11月 3日 (木) 10時46分
田丸先生、ご引退のこと、本当にお疲れさまでした。
先生は勝浦、桐山、森の三氏につづく下の世代で、真部さんや青野さんとほぼ同じように昇進昇級していったように記憶しています。ただ当時の先生は容貌もちょっと風変わりで、なかなかに個性的な棋士だったように思います。
「青野はおとなしいけど、田丸はとんがってるよな」
などと棋友と勝手なことを申しておりました。その青野さんが今や将棋界の中枢に立ち、対して先生は天衣無縫、そういうところとはかかわりのない自由なお立場を保たれているのはちょっと不思議の思いがします。
人間の多くは年とともに頑固になり、わがままになってゆきますが、先生は若いころこそとんがって(失礼)らっしゃったのが、年齢を重ねるほどに丸くなり、温厚大人の風格をそなえていかれたのは見事なことだと思います。
将棋界は「陣屋事件」や「突撃事件」が瞬時に吹き飛ぶほどの嵐のさなかにありますが、お体にお気をつけて、今後ともご意見番として活躍してくださることを期待しております。
投稿: くろねこ | 2016年11月 3日 (木) 16時32分
こんばんわ
。田丸先生、現役生活お疲れ様でした。
。そんな田丸先生がA級に上がったときは嬉しかったですし、米長先生・高橋九段との『佐瀬一門A級3棋士』の活躍も拝見しました・・・のちに高橋・丸山・木村各先生で『第二次佐瀬一門A級3棋士』が出たわけで、佐瀬一門強し、の印象がありましたね。
。
。元気になってほしいと思います。



私個人(40代半ば)の印象としましては、中学生の時、『将棋世界』の存在を知らず、もっぱら『NHK将棋講座』テキストを買い、田丸七段(当時)の戦法・手筋講座を読んでいました。もちろんNHK杯の雄姿も見ていましたよ
田丸先生には、今後普及活動はもちろん、故・河口八段のように、将棋界の歴史を書いていってほしいですね・・・と、言いましても河口先生は明治・大正・昭和一ケタ棋士の伝説を書かれましたし、田丸先生も伝説の棋士・山田道美九段の生涯を書かれましたから、今度は昭和10年代・20年代・30年代生まれの棋士・・・米長、加藤、有吉、内藤、中原、桐山、森、勝浦、そして谷川各先生の『伝記』を書いてほしいです。羽生先生らは同世代の先崎先生に任せるとして
そして、佐瀬先生(享年75)、米長先生(享年69)がなしえなかった『盤寿81歳』を元気に迎えてほしい、ということです・・・その前に兄弟子の西村一義九段にそうなってほしいですが、今回の『三浦話題』で一番心を痛めているのは師匠の西村先生でしょう
冷え込む季節になりましたが、先生も皆さんも体調に気をつけて、今年あと約2ヶ月、元気に過ごして元気に2017年を迎えましょう
投稿: S.H | 2016年11月 3日 (木) 21時32分
サラリーマンでいうところの定年ですね。
お疲れ様です。でも、このブログのファンとしては本音はこれで更新が
早くなると無邪気に喜んでいます。
あまりの更新がないので、お気に入りから削除した時期もありました。
が、将棋界で事件が起きるとなぜかこのブログを検索していたり・・・
勝手に更新が早くなると喜んでいますが、今後の先生はどう将棋と
関わり、また余生を楽しむ予定でしょうか。
ぜひ、ブログに掲載いただければと思います。
投稿: 将棋太郎 | 2016年11月 5日 (土) 05時02分
田丸先生の引退が決まって、しばらく虚無感の余り言葉が見つからずにいましたが、漸く気持ちが整いました。
45年間に亘り、素晴らしい棋譜を作り上げ、素晴らしい著作物を上梓し、素晴らしいお話を聞かせてくださり、誠にありがとうございます。
現役最終局となった門倉四段戦も、しっかりと目に焼き付け、気迫溢れる攻めを感じ取りました。
田丸昇・獅子丸・ロン毛丸・ライオン丸先生は、私に将棋を指す楽しみを教えてくださり、プロ棋士という不思議な職業を身近な存在にしてくださった、恩人です。
現役棋士としての雄姿は伺えなくなってしまっても、今後ともご活躍を心より応援させていただきます。
投稿: 柳 | 2016年11月 5日 (土) 06時31分
高校のときに先生の「縁台将棋必勝法」というご本を買って楽しく読みました。内容が楽しかっただけでなくて、向かい飛車の指し方とか両取りを掛けられたときにわざと片側を取らせて守りを固める手筋など目から鱗の内容で、実際の対局にもとても役に立つ本でした。
その後、大学進学で東京に出てきたのですが、かつての新宿将棋クラブに遊びに行ったときに先生がたまたま指導対局をなさっていらっしゃいました。目の前で指導対局を拝見し、その後、これもたまたま、エレベーターの中で先生とふたりになり、少しだけ会話させていただいたことを覚えています。先生は覚えていらっしゃらないでしょうけれど。
そういったこともあって、将棋を趣味にしてきた長い年月の中でも、勝手ながら、先生はわたしにとってとても親しみのもてるかたでした。
長い棋士生活、本当にお疲れ様でした。
投稿: たんご屋 | 2016年11月 8日 (火) 12時59分
日本将棋連盟などという一般人はまず知らないであろう組織が、今回の騒動ですこしだけ有名になりました。一連の動きを見ていて思ったのは、将棋指しというのは、やはり本質は博徒なのではないか。連盟は博徒の組織なのではないかということでした。
「てめえ、イカサマやりやがったな、指をつめろ」
今回の連盟のやり方は、そういう博徒のやり方と似ているように思います。証拠の有無とかはあまり考慮せず、すぐに処分してしまったのも博徒流儀なのでしょう。面白いのは三浦さんもまた博徒のひとりであり、博徒流儀の処分に対して意外に従順であることです。
不正に対する厳格なルールを決めてこなかったのもおそらく同じ理由で、棋士の人間性を信用するというよりも、博徒には堅気でない者たち特有のきびしい倫理観があり、細かいことをいちいち決める必要はないと考えていたからだと思います。指をつめたら責任を取ったとみなして復帰を許すように、今回の処置のぬるさも非常に博徒的です。同じ博徒の仲間である以上、命までは取らないということなのでしょう。
連盟の対応について、多くの人たちが怒ったり批判したりしているようですが、それは連盟を通常の組織、一般の役所や会社などと同列に見るという錯誤を犯しているからだと思います。博徒の団体なのだ、堅気ではないのだと思えば、それほど腹も立たないのではないでしょうか。私たち堅気の将棋ファンは、成り行きを静かに眺めていればよいのです。三浦さんが今後も博徒としてふるまうのか、それとも突如堅気に変貌して連盟に法的な対応で迫ってくるのか、そのあたりが見どころだと思います。
投稿: 田舎初段 | 2016年11月12日 (土) 16時05分
45年間の現役生活お疲れさまでした。将棋世界の連載も今月号で終了ということでこちらもお疲れさまでした。そして井出四段の棋戦初優勝おめでとうございます!!奨励会の在籍年数が長かっただけに喜びも大きいのではないでしょうか?本当におめでとうございます!これからも師弟ともどもご活躍を期待しております。
三浦九段の件ですが難しいですね。ただ今回の連盟の決断は仕方がないという気がします。
確かに決定的な証拠がないかもしれませんが、竜王戦決勝トーナメント・A級順位戦という重要な対局で4度もソフトと指し手が90%以上一致したというのは偶然で済ませるには厳しいと思います。ゴルフで言えばホールインワン級の確率でしょう。それだけの疑いがある中で、タイトル戦に出場すればスポンサー(最悪の場合読売新聞以外も)が離れる可能性も高いでしょうし。
いずれにしても三浦九段が今後スマホを提出できるかどうかが問題解決の鍵になりそうですね。提出した物が間違いなく本人の物であり、以前から使用している物であれば無罪を証明できると思います。(第三者と結託している可能性もありますが、そこまでは考えたくないです。)
現状はスマホの画面をビデオ撮影したものを提出したり、自分が雇った人に解析調査をしてもらったりと、どうにもアリバイ作りのようになってしまっているので、早く第三者委にスマホを提出して潔白を証明してもらいたいですね!
田丸先生の引退についてメインに書くつもりでしたが、カンニング問題の方が長くなってしまいました。長文失礼しました。
投稿: 堺市民 | 2016年11月13日 (日) 01時19分
田丸先生お疲れ様でした。
それと井出四段の初優勝おめでとうございます。
年度全勝での引退とはいかなくて残念です、全勝でなくても和服での最終戦は見たかったです。
また、このブログで何度も触れられてはいますが、引退した今から見た先生の棋士人生を最初からたどった回顧録も期待してます。
棋界の問題はいろいろありますが、先生にはそれ以外の話題についても書いて欲しいと思います。現在の話題以外について書く・書ける先生がほとんどいませんので。
投稿: 通りすがり | 2016年11月13日 (日) 20時25分
「聖の青春」でいきなり田丸 九段でてきたので、びっくり
しました。
投稿: オンラインブログ検定 | 2016年11月24日 (木) 19時26分
今日、やっと聖の青春を見ることができたと思ったら開始直後にすごい笑顔の田丸先生が、、、!
なんか、序盤全部持って行ったようなオーラがありました。すごく嬉しかったです。
投稿: 将棋ウォーズ三級 | 2016年12月 9日 (金) 19時03分
先生!三浦九段問題に結論が出たようですが?
投稿: 千葉霞 | 2016年12月28日 (水) 15時16分
将棋のカンニング問題に結論?めいたものが出されましたが、なんとなくしっくりきません。
投稿: 田舎棋士 | 2016年12月28日 (水) 15時18分
田丸先生お忙しそうですね。そろそろ年も暮れます。更新が無いのが少し残念でした。来年も楽しいブログをお願いします。良いお年を!
投稿: 東京散歩人 | 2016年12月29日 (木) 17時41分
年も押し迫ってきました。先生もブログが間延びしているようですな。引退も無事迎えてほっとしているのでしょう。三浦先生の件も一応のケリがついたようでなんとか連盟も年越しできそうですか。ただ、いろいろ思惑もあるのでしょうが、三浦先生をイベントから締め出したふうで残念です。三浦先生以下若手などソフトで勉強するのが当たり前という昨今だろうと思いますね。その手を指されて敗けたは「あほ」でしょう。新名人もソフト風な手を指していたような気もします。プロがソフトに大負けしだしたころから、これは多くが予想していたことのように記憶しています。谷川会長以下の可笑しな裁定は相当な批判があってしかるべきでしょう。存外将棋以外では考えのなさを露呈したような騒動でした。棋士を志して入門し、ほぼ独学で将棋を覚えさてこの上の目標に立ち向かうには先人のデーターも覚えつくしたという先に、この最高のAIが今はあるのです。自力で新手などの手もありますが、もっと深い読みを求めればAIの力でしょう。この時代、最善の選択でしょう。先人のコピー将棋(大山将棋など)も一つでしょうが、新手や未知の手を指すAIは独習の棋士には大いに参考になる師匠、常に相手をしてくれる師匠でしょう。谷川会長以下には猛省となんらかのケジメがあってしかるべきですね。それにしても感銘を受けたのは、西村師匠と藤井九段です。事情は定かではありませんが、公には一門として抗議めいたことがなかったことです。忸怩たる思いはあったでしょうが、立派でした。大変な年でしたが先生には良いお年をお迎えください。
投稿: 将棋九段 | 2016年12月30日 (金) 15時13分
お疲れ様でした。テレビで見る機会が少なくなって久しいですが、A級に昇級し九段まで昇段して突撃流でしたっけ?全うされました。
三浦九段問題でも周りに流されることなく落ち着いた見方をされていたんですね。
アベマTVで将棋チャンネルが開設しました。田丸先生も出られる機会があるのかなと思っております。
引退といえば加藤一二三九段もこのほど引退されましたが、加藤九段はフリークラスを経ることなしの引退でしたね。年齢制限があってフリークラスでの続行はできないらしいですね。この、年齢制限って何か納得できないです。加藤先生がまたまだやりたいとしたら対局の機会を奪わないでほしいです。加藤先生をまだ見たいファンもいるはずであるのに、フリークラスを適用してほしいものです。
投稿: | 2017年2月 9日 (木) 23時43分