将棋棋士 田丸昇の と金 横歩き

2015年9月 1日 (火)

「鷺宮定跡」で知られる東京・中野区鷺宮での将棋同好会にお笑い芸人が参加

「鷺宮定跡」で知られる東京・中野区鷺宮での将棋同好会にお笑い芸人が参加

東京23区の北西部に位置する西武新宿線の沿線の中野区鷺宮には、米長邦雄永世棋聖が住んでいました。約30年前には青野照市九段も住んでいました。その青野九段が開発した対振り飛車の袖飛車戦法に工夫をこらし、タイトル戦の対局で成果を収めたのが米長永世棋聖でした。2人の合作によって生まれたので、その戦法は住んでいた地名を取って「鷺宮定跡」と呼ばれたものです。

鷺宮は大物棋士がかつて住んだことでも有名でした。駅前の中杉通りの西側に升田幸三実力制第四代名人と囲碁棋士の藤沢秀行名誉棋聖、東側に米長永世棋聖の自宅がそれぞれあったのです。米長は升田の自宅をたまに訪れて囲碁を打ちました。米長が升田を自宅に招き、20歳頃の羽生善治名人らの「羽生世代」の若手棋士たちを引き合わせたこともありました。私は兄弟子の米長の自宅に何度も伺いましたが、この20年ほどは機会がほとんどありませんでした。

その鷺宮で、主に地元の人たちが集まった将棋同好会の「鷺宮将棋サロン」が5年前に生まれました。主宰者は地元で精神科の医院を開業している曽根維石さん。アマ四段の棋力があり、囲碁将棋チャンネル「お好み将棋道場」の番組で佐藤秀司七段に飛車落ちの手合で勝ったことがあります(2012年8月30日のブログ参照)。

私は4年前にふとした縁で鷺宮将棋サロンの人と知り合い、西武新宿線の沿線に住んでいて近いこともあり、たまにお酒を飲んだりして交流しています。3年前には鷺宮の隣駅に住んでいた(当時)妹弟子の本田小百合女流三段を紹介し、本田女流は年に数回は将棋サロンで指導対局をしています。

写真・上は、8月30日に鷺宮駅の近くの公共施設で行われた鷺宮将棋サロンの例会。当初は5人で始めたサロンは、今では会員が約20人に増えているそうです。私はこの日、将棋が大好きというお笑い芸人のザブングル加藤さん(右側の手前)を案内しました。

加藤さんの本名は将棋好きの父親が付けた「歩(あゆむ)」。棋力は初段ぐらいで、得意戦法は四間飛車。時間があればスマホのネット将棋でよく指しています。加藤さんの相手は、将棋サロンの若手有望株の土生(はぶ)さん。名前の読み方のように、将棋はかなり強いです。右側の列の4人目は、サロン主宰者の曽根さん。

「鷺宮定跡」で知られる東京・中野区鷺宮での将棋同好会にお笑い芸人が参加

加藤さんの持ちネタのひとつは「悔しいです!」。ひょうきんなキャラで人気があります。しかし対局中は真剣な表情でした。

「鷺宮定跡」で知られる東京・中野区鷺宮での将棋同好会にお笑い芸人が参加

加藤さんの相手は有段者ばかりなので負けが込みましたが、この将棋は終盤で寄せの決め手を放って快勝しました。

「鷺宮定跡」で知られる東京・中野区鷺宮での将棋同好会にお笑い芸人が参加

丁寧な指導が評判の本田女流三段。8面指しの指導対局をして、まさに「八面六臂」の活躍ぶりでした。

「鷺宮定跡」で知られる東京・中野区鷺宮での将棋同好会にお笑い芸人が参加

会員の三沢正子さん。6枚落ちの手合で指導対局を受けました。本田女流の話によると、「最近、とても上達しましたね」だそうです。

「鷺宮定跡」で知られる東京・中野区鷺宮での将棋同好会にお笑い芸人が参加

私(右)も合間に指導対局をしました。

「鷺宮定跡」で知られる東京・中野区鷺宮での将棋同好会にお笑い芸人が参加

左からザブングル加藤さん、三沢さん、途中から参加したお笑い芸人のスパローズ大和さん。加藤さんと大和さんは同じぐらいの腕前の将棋仲間で、年に100局以上もスマホのネット将棋で指しているそうです。

将棋の例会が終わった後は、みんなで近くの焼肉料理店に移動し、将棋の話に花を咲かせました。こうして将棋が取り持つ縁で、職業・世代・性差・プロアマ・棋力を超えて交流できるのが良いところでしょう。

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コメント

以前にネット将棋から是非道場へというお話が田丸先生からあり、せっせと道場に通っております。
私の通っている名古屋の栄道場は歴史があり(故板谷先生の教室が前身)皆さんとても強くて連盟から初段認定を受けた私も道場では負け続け、5級です。
しかし実際に盤を挟んで対局するとネット対戦では到底得られない多くのものを得られることに気付きました。
現在は毎週1回プロの指導を受け、早く道場初段になることを目指しています。
ネット対戦をしている方も是非道場へ行かれることをおすすめします。

投稿: こうめい | 2015年9月 2日 (水) 11時02分

こうめいさん頑張っていますね。道場での実践や指導を受けることはいいことですね。皆さん半端なく強いです。少し若いころ道場で教わったりしましたが3段でといって恥をかいた覚えがあります。しばらくは3段の手合いでは勝てず、半年でしょうかやっといい勝負ができ4段、5段あたりにも勝負になった思い出があります。大内先生の道場でした。署名入りの本をもらった記憶があります。一歩千金と書かれていました。それから間が空いたりしながらTV観戦や新聞などでなんとなく見る方を中心に将棋を続けていました。連盟免除係から6段推薦的な申請書を頂いたりもしましたが、とてもその棋力はないので、でも時々十数年前に頂いた5段免状を眺めたりしています。前記のとおりもっぱら将棋対局観戦、雑誌や新聞で記事を読んで過ごしています。こうめいさんは頑張って道場6段を獲得してください。ちなみに囲碁ですと道場8段があり、先輩がそれを何気なく?話していたのを思い出しました。将棋は道場7段、8段はなかったと思いますが、今はあるのでしょうか?最近というか道場へ行けなくなったのは「禁煙」がネックになりました。愛煙家というか本数は減りましたが、「禁煙」の掛け声が高まってから「副流煙」、「子供に悪影響」など(本人にもガンの恐れ)肩身が狭くなったのが大きかったです。「嫌煙」になったのですね!これは参りました。

投稿: 東京散歩人 | 2015年9月 2日 (水) 14時49分

将棋サロンですね。嫌煙は痛いですね。喫煙できるところは少ないですね。田舎ですとなおさらです。将棋会所的なものが少ないですから、煙草の煙も皆が嫌だと言い出したら止まらなくなって席主もなんとなく「禁煙」派になっていたなんてことが多いですね。おじさん達の将棋から、若者、女性、子供のサロンになってきましたから仕方がないですね。煙草の害は喧伝するほど本人以外は無いよという専門家もいたようです。世の流れですね。煙草をふかす姿もいいもんですけどね。プロ棋士でもいい感じの先生方も多かったです。対局中に席を立って喫煙されたのは塚田先生でしたか?対局中に乱れた姿勢などを見るより紫煙をくゆらす方がどれだけ様になるかは愛煙家のエゴでしょうか。いずれにしても東京散歩人さんとわたしは対局がややきついかも知れません。私の地域では(狭いですが)道場7、8段は無いですね。でもあってもいいかも知れません、6段でもこれは全国レベル?という方がいますね。並6段では角落ちでも難しい感じでした。

投稿: 田舎棋士 | 2015年9月 3日 (木) 14時05分

将棋サロンとは今風の呼び名ですね。爺さん、おじさんの将棋会所(センター)よりは明るさが感じられていいですね。囲碁サロンが品がある気はしていました。煙草は愛煙家将棋愛好家には打撃でしたね。晴れた日には外で縁台出してもらい(席料は半額、飲み食いOK)やるしかないですね。真夏はだめですがこれからはいいかも。分煙は会所側の負担が大きいでしょうね。
専門的にには煙草の害は、確かに有害物質満載の煙草なのですが(分析データー上)それですと2~3本で即死のはず、煙草反対と言い出した方々の陰謀めいていますね。副流煙もどうでしょうか?煙たい、臭い(煙草を吸わない人には)、歩きながらは危険という次第。子供にやけどを負わせる危険仕草はアウトですが、他は「煙草吸っていいですか?」で済みそうですね。麻雀荘だと(30年ほど前)もくもくの紫煙でも未だに当時のポン友でなくなった人はいません。気道系、肺系、挙句には肝臓、胃部、腸、となんでもガンのもとになるといっていますね。当時、医師の友人らは一斉に煙草をやめたと、循環器系特に心臓疾患ですね。医師までよく調べもしないで、彼らはもともと藪医者友達でしたから仕方ないですね。不養生だけは家業に支障があるだそうな。口も乾くし、口も臭いから診療にはこまるのは確かですね。あえて紫煙をくゆらせながら将棋を指させてくださいとはいえません。
観戦だけでも今のところは支障はないですね。指先が黄色いかな。
長くなりました

投稿: 千葉霞 | 2015年9月 5日 (土) 11時17分

将棋センターの話題ですね。囲碁会所とは言いますが、将棋はどうなのでしょう?江戸幕府でも「囲碁所(いごどころ)」、将棋所もついでに言われていたようです。ただ、これは役職名(家元制度であったので、名人の居場所的な所でしょうか)であり、庶民あたりではなんといっていたのでしょうか?聞いたことありません。現在ですと、センター、倶楽部だったでしょうか。煙草は困りました。吸うとしたら分煙室があればいいのですが、やはりそとでしょうか。都内ですと吸える場所に困ります。新宿の西武の入り口近くの交差点付近、宝くじの大黒屋の前ですね。数年前まではありましたが、最近は行っていませんのでどうでしょうか。路上は都内はほとんど無いようですね。表参道の結婚式場のカフェではOKでした。ほとんど外ですから。
「煙草は売るな、なぜ政府は注意書きまで煙草の箱に書いてまで売るのか、気が知れない」とブログでみかけたことがありました。酒も、煙草も税収が大きいからやめられないのでしょう。これも中毒なのでは?病気になったら訴えることができそうです。「ガンになる恐れ…」云々危険と印刷されています。でも、販売しているのは矛盾ですね。元々は民間で製造販売していました。先の大戦でお金が必要になって専売にしたそうです。旨みが大きいのです。煙草が真の原因で病気になっても「因果関係では原因としない」と逃げられます。嫌煙権、喫煙権、飲酒権、非飲酒権と言い出したらキリがないです。古希過ぎて随分になりますが、体はどこも悪くありません。ここだけですが、藪医者グループの中の先生の診立です。でもこの先生はすごく権威ある先生です。肺がんでは日本で1,2、そのお友達もそれぞれすごい先生方々。自分で藪といっているのが困る。東京散歩人さんごめんなさい。
                (≧m≦)へぼ将棋九段。

投稿: 将棋九段 | 2015年9月 5日 (土) 18時43分

将棋九段さん!千葉霞さんのコメントと私のを勘違い?将棋九段さんは知らない人だな。どこかの藪医者グループとの思い違いではないでしょうか。千葉霞さんも知らないから、この場を借りて否定しておきます。喫煙では同類かも知れません。昔どちらかの将棋イベント会場でお会いしたかも知れません。喫煙OK将棋センター(サロン)でも近くにあればお会いできるかも?

投稿: 東京散歩人 | 2015年9月 6日 (日) 13時48分

「10月に第3回将棋文化検定、渡辺大夢四段との対局、将棋連盟ホームページ上の記録」のタイトルの先生の記事へのコメントがなかなかうんちくがあったように思えます。何かといえば連盟の記録のページの勝率、勝数、対局数のランキング表を見ていますと、コメントで言われているように棋士のランキングとの(名人戦順位で言えばA~C2)整合性に違和感があるようだ。との意見は今現在の順位一覧をみると「なるほど」一律での順位付けは無理がありますね。対戦相手によって(前記の順位)重みが違うとのご意見は納得できます。なかなか乱数表にしないと難しい面もあるとは思いますが、順位別対戦相手の勝率(勝ち負け)を含んだ表をという案も出ていましたので、叡智(叡王戦?)を結集して違和感なき表を掲示願いたいと思います。

投稿: 古代子孫 | 2015年9月 8日 (火) 16時39分

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