華やかな雰囲気で開催された加藤桃子・女流王座の就位式
昨年の秋に行われた第4期リコー杯女流王座戦は、保持者の里見香奈・女流王座が病気休場によってタイトルを返上したことで、決勝トーナメントの決勝に進出した加藤桃子・女流女王と西山朋佳・奨励会二段とで優勝が争われました。両者はともに19歳で、奨励会に在籍しています(加藤は初段)。加藤と西山の5番勝負は、加藤が3連勝して女流王座に2年ぶりに復位し、女流王座の獲得が通算3期となりました。
加藤女流王座の就位式が2月13日、東京・丸の内「パレスホテル東京」で開催されました。会場は約400人の来場者で盛況でした。
主催者を代表してリコーの執行役員の方は、「私たちは全英リコー女子オープンゴルフを主催していますが、表彰式にこれほど多くの人は来ません。これからも日本の伝統文化である将棋の発展に尽くしたいと思います」と挨拶しました。
女流王座戦は、女流棋士・女性の奨励会員・女性のアマと、すべての女性たちに参加が開かれています。その頂点に立った加藤女流王座の就位式には、多くの女性たちが訪れて華やかな雰囲気がみなぎっていました。
写真・上は、謝辞を述べる加藤女流王座。桃子の名前のように、美しい花で飾られた赤い着物がひときわ目立っていました。
写真・中は、加藤に花束を贈呈した囲碁棋士の謝衣旻(シェイ・イミン)女流名人・女流棋聖(左)。将棋棋士の囲碁同好会に謝が顔を出したのがきっかけで、加藤と親しくなったそうです。
写真・下は、人気棋士の山崎隆之八段(中)を囲んで記念写真に収まった着飾った女性ファンたち。高橋和女流三段が主宰する将棋教室「将棋乙女」で習っているそうです。
ちなみに写真・上の掛け軸に「リコー杯女流王座戦」と揮毫したのは、人気女流書家の紫舟(NHK大河ドラマ『龍馬伝』などの題字を書きました)さんです。
就位式には多くの女流棋士が出席しました。そして事前に申し合わせたようで、会場のあちこちに分かれて関係者や将棋ファンらと談笑して交流しました。それは、とてもいいことでした。今までは女流棋士たちだけで固まってしまいがちでした。
こうして多くの女性たちで賑わった加藤女流王座の就位式は、女流棋士会長の矢内理絵子女流五段が閉会の挨拶をしてお開きとなりました。
| 固定リンク
「対局」カテゴリの記事
- 5月27日に開催された女流棋士の「レジェンド」蛸島彰子女流六段の引退祝賀会(2018.05.30)
- 5月10日に開催された羽生善治竜王の「永世七冠」「国民栄誉賞」の祝賀会(2018.05.25)
- 田丸門下に入った小高女流3級と、8月に奨励会入会試験を受ける鈴木少年(2017.07.17)
- 田丸一門会で元奨励会員の近藤祐大くんの新たな人生の門出を激励(2017.06.28)
- 田丸が夕刊紙「日刊ゲンダイ」で6月22日から毎週木曜日に将棋コラムを連載(2017.06.22)
コメント
毎日拝見していましたが、コメントはないのでどうしたものかと思っていました。加藤さんが人気がないわけではないのでしょうが、私も今一興味は薄いのはなぜでしょうか。中井さん、清水さん、蛸島さんといったイメージと少し違うかもしれません。強いのでしょうが、奨励会は行かなくてもいいのではという思いもあるのかもしれません。里見さんもですね。男と混じって正式なプロ棋士を目指すもいいのですが、女流の冠を女流だけの戦いの中で外せるよう強くなっていくのも道でしょう。悩ましい道の選択でしょうが、結局は自分での収斂と実践でしょうから無理に初めから男と競い合っての収斂は難しいと思います。同門の先輩にとことん教わる方が体調管理、早い上昇になろうかと思います。女子には奨励会は難しそうに見えます。新しい養成機関も必要ではないかと、男子もいろいろの変遷があって今に至っています。ご検討ください。
投稿: 千葉霞 | 2015年2月22日 (日) 10時37分