将棋棋士 田丸昇の と金 横歩き

2014年4月10日 (木)

名人戦(森内名人―羽生三冠) 第1局は羽生が激闘を制して先勝

名人戦(森内名人―羽生三冠)<br />
 第1局は羽生が激闘を制して先勝

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 第1局は羽生が激闘を制して先勝

名人戦(森内名人―羽生三冠)<br />
 第1局は羽生が激闘を制して先勝

名人戦(森内俊之名人―羽生善治三冠)第1局が4月8日と9日に東京・目白「椿山荘」で行われました。

写真・上は、対局光景。左が森内名人、右が羽生三冠。
写真・中は、7日の前夜祭で将棋ファンの少年に花束を贈られた両対局者。
写真・下は、NHK『将棋フォーカス』の番組で司会を務めているタレント・つるの剛士さん。胸には駒形のバッジがいくつも付いています。前夜祭では乾杯の発声をしました。

名人戦で森内と羽生が対戦するのは、新記録となる4期連続です。通算では9期目で、大山康晴(十五世名人)と升田幸三(実力制第四代名人)の対戦数とタイ記録です。大山―升田の名人戦は1953年から71年までの19年間にわたりました。森内―羽生も96年から2014年までの19年間にわたっています。どちらもほぼ2年に1期の頻度です。

今期名人戦のポスターの文言は「伝説を越えろ!」。昭和棋界で伝説的な名勝負を繰り広げられた大山―升田の名人戦を越えるような戦いが期待されています。

名人戦第1局は、振り駒によって森内の先手番となりました(ちなみに過去8期では4―4の同数)。森内は初手に▲2六歩と突き、相掛かりの戦法に持ち込みました。昨年の名人戦で羽生に2連勝した縁起の良い戦法でもあります。

戦いは早くも30手目に始まり、羽生は飛車を捨てて先攻しました。中盤の局面では森内の自陣に2枚の飛車、羽生の自陣と中段に2枚の角がいるという、前例のない珍しい形となりました。その後、羽生は攻めを細かくつなぎ、2枚の角を切って寄せに入りました。森内は頑強に抵抗しましたが、羽生は着実に優位を広げました。そして174手目の着手では、羽生の指が震える現象が見られました。それは勝利を確信したポーズでもあります。まもなく羽生が激闘を制して勝ちました。

羽生は森内との名人戦第1局で、4期連続で負けていました。それだけに先勝したことは大きかったと思います。

最近はプロ棋士と将棋ソフトが対戦する「電王戦」が人気を集めています。しかし最高峰のプロ棋士同士が知力の限りを尽くして戦う名人戦は、まさに将棋の醍醐味といえます。第2局以降の戦いに注目しましょう。

私は名人戦第3局・1日目の5月8日に、「ニコニコ生放送」で解説者を務めます。昨年と同じく、番組の中で名人戦や森内・羽生に関する雑学クイズを出題します。ご期待ください。

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コメント

<ニコニコ放送をみて>

1、羽生三冠は、将棋とスピーチとの落差が大きすぎると感じます。
「えー」、「まぁ」、「あの」等のスピーチでは不要な言葉が多すぎます。
(聞きずらく不快に感じます)

大学の講義の録画を観ましたが、聴講の方々が気の毒に思うほどです。

2、4/12の佐藤さんの解説で「まぁ」が口癖になっています。若手の渡辺
二冠も感想戦で「まぁ」を多発していることに気付きました。

3、将棋界は、四段昇段とともに不快感のないスピーチ(不要で邪魔なえー、あの、まぁ、例えば等の多用等をしない)を練習する必要があると思います。

※才能のある方々ですので、自覚と訓練で容易に習得できる技術と理解しています。

投稿: シリウス | 2014年4月13日 (日) 13時13分

名人戦は羽生さん粘ったね。まずまずだった。電王戦はだめだったな。TVの情熱大陸で決選前というのをちらりと拝見したが、なにわともあれ恥ずかしいプロの惨敗結果になった。田丸先生は今後の電王戦をどうすべきとお考えですか。直前にリベンジしていた棋士がいましたが、あれはなんだったのかと苦笑してしまいます。ヒューマンエラー、確かに屋敷さんの自滅でしょうか最後は?こうなったら毎年、COMチャンピオンと名人か竜王とのタイトル戦が必要ではないかと声をあげる向きが出てもおかしくない。ファンは賛成多数になりそうです。COM団体からの挑戦は受けざるを得ない?瀬川さんの次はなんとか3段リーグを押し込んで逃げたような形でしたが?そろそろ連盟も岐路かも知れません。スポンサーで逃げるでしょうね!新人王戦でも粋な計らいがなくて:奨励会員なので次点ポイント付与、4段張出はあげるべきだったな。特別昇級制度があるのに使えず?米長さんなら5段への特例があったかもしれません。残念だな。

投稿: 将棋九段 | 2014年4月14日 (月) 11時20分

名人戦は羽生さんを応援して、電王戦はどっちも応援するという複雑な気持ちで見ています。ニコで見ても企画や解説も面白いし、将棋の面白さが伝わってきます。
電王戦はとても興味深いですが、戦った棋士のコメントを見るにつけ、電王戦の継続意義を感じます。
将棋の長期低落傾向はとても残念です。将棋のレベルアップ、待遇改善の意味でも、将棋ブームを起こすべくいろんなことを企画・改善して欲しいと思います。そういう意味で田丸先生にはまだまだやって欲しいことがあります。まもなく誕生日を迎えられ、盤外でもご活躍を含めて多忙だと思いますが、引退までの2年の将棋界のために頑張ってください。
短い内容でも良い、更新はよろしくお願いします。

投稿: 将棋太郎 | 2014年4月15日 (火) 03時29分

羽生さん、渡辺さん、佐藤さんのスピーチ、特に羽生さんのはいつもながら聞きにくいとは思ってはいました。ご指摘された方が出てきたのはいいことですね。棋士さんは事前の準備が雑かもしれませんね。田丸先生、米長先生はとても感じのいいスピーチをされていました。原稿を書けとはいいませんが、接続詞的な「まー」の連発になるようでは「思いつき」で話している、「小さい頃からの」勉強が足らないとなりますね。でもこれは誰かがある時点で注意をすればいいことだと思います。最近でしょう、棋士が人前で話す機会が増えたのは。大山先生もいいしゃべりでした。また、字が上手い。私はこちらの方を指摘したいですね。とにかく自筆とはいえ、高値で売るのですから、あるいはあげる以上は上手い字、特長ある字が書けるようにしてもらいたい。下手としかいいようがない。書道の楷書でなくていいのですから、細線、太線が混じった線で字をかくといいですね。センス、芸術性がないとむりでしょうが、新聞などの活字体を見て、文字の形を見、それをアレンジしていくことが大切です。羽生さんの字はごまかし字で流れがないので残念には思っていました。将棋道に一般教養が必要です。例の石橋女流に習われていた時期もあったのにゴタゴタで残念です。女流の問題が出ていましたが、時の解決を待たれるようですが、これも残念ですね。連盟だけの女流でイベントの花は足りているといった感じですね。羽生さんの勢いが将棋を天下に知らしめました。あとに続くは女流の里見さんでした。アマからプロへの道は瀬川さんだけで閉ざしてしまいました。将棋連盟にはあとがなくなってきました。将棋ソフトで事足りるとされる、いや将棋ソフト自体ゲームとしては成り立っていないのではないか。次の電王戦はどうか、羽生さんの参加は谷川さん次第と羽生さんはいっています。今のままでは勝てません、やれないというのが本音ではないでしょうか。問題多しというところです。(外野)

投稿: 東京人 | 2014年4月16日 (水) 13時58分

前回は女流問題でのご回答ありがとうございました。最近、投稿コメントが増えていましたのには驚きました。注文や苦情的なコメントも書いていて二度びっくりです。確かに、将棋ファンとしては将来を思う気持ちは誰よりも強いものがあると思います。スピーチ、色紙のサインはうなづけます。大山先生、米長先生、森内先生、丸山先生の毛筆は書道からのアレンジでとてもいいです。文字の本当の形を覚え、そこからのアレンジ毛筆ができればきれいに見え、お金をいただくものになります。坂田翁は迫力ですね。加藤先生、升田先生も何かを言っている感じが出ています。スピーチはポイントを整理して、なるべく接続詞ですか?これは入れない方が話し言葉には肝要です。大学の講義の指摘では、原稿があったのかどうかが不明ですが、例示されているようなつなぎ文句はだめでしょう。先に進めるつなぎではなくては大変聞きづらいといえます。初めての講義ですと、原稿の棒読み的な方が良かったかもしれません。講義はスピーチとは少し違って難しいです。でもご指摘者は両方にダメだしですから、羽生先生には少しトークの勉強をしてくださるようにご指導願えればいいのですが。電王戦は心配ですね。羽生先生、森内先生、渡辺先生を参加させるのはどうでしょうか。朝日新聞の記事では確かに谷川先生の指示次第では羽生先生も出なくてはならないと取れます。大分前ですが、アマの方がプロとの対戦で、勝ちあがって、とうとうA級が出るはめになりました。さすがにA級が勝ちましたが、これに似ていなくもない状況です。ただ、このコンピューター対戦が何か無理があるなと感じています。何かしらのルール等の検討が必要ではないでしょうか?例えば、指し切りでは計算力や体力で相当負けている「人」では勝負にならないと思います。ご検討くださればと思う次第です。

投稿: 古代子孫 | 2014年4月17日 (木) 16時14分

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