1月6日に行われた恒例の「将棋堂祈願祭」と「指し初め式」
謹賀新年。本年もこのブログのご愛読をお願いします。新年から所用が重なり、半月遅れの挨拶となってしまいました。
将棋界は新年の儀式である恒例の「将棋堂祈願祭」と「指し初め式」で始まります。例年は1月5日ですが、今年は日曜日だったので1月6日に行われました。
写真・上は、東京・千駄ヶ谷の将棋会館の向かいにある鳩森神社の境内で執り行われた将棋祈願祭。
青色の式服を着た宮司の横には、左から将棋連盟会長の谷川浩司九段、森内俊之竜王・名人、渡辺明二冠、佐藤康光九段、矢内理絵子女流四段、青野照市九段などの棋士が並んでいます。
宮司が将棋堂に向かって祝詞をあげた後、前記の棋士たちが榊を奉じて、今年の将棋界の隆盛を祈願しました。
写真・上から2枚目は、将棋堂の正面。
将棋堂は1986年11月17日の「将棋の日」に建立されました。一世名人・大橋宗桂が著した『将棋百ヶ条』、大山康晴十五世名人の書による王将の置駒などが奉納されています。今年は、昨年のJT将棋日本シリーズ子ども大会で参加者が願い事を書いた木札「ドリームピース」が納められました。
将棋堂の裏側には駒形の絵馬が掛けられていて、「将棋が強くなりたい」「女流棋士になりたい」「家内安全」「志望校に合格できるように」など、それぞれの人たちの願いが込められた言葉が書かれています。
私は11年ぶりに列席しました。以前は主に連盟関係者で30人程度でした。今年は棋士、女流棋士、棋戦関係者、将棋愛好家など、鳩森神社の境内があふれるほど多くの人たちが参列しました。
写真・上から3枚目は、将棋会館の特別対局室で行われた指し初め式。最初に谷川九段(右)と森内竜王・名人が盤の前に座り、谷川が初手を指しました。
写真・下は、連盟の子供将棋スクールで習っている男児(左)と郷田真隆九段。指し初め式ならではの対局光景です。
指し初め式では、出席者たちが1手ずつ交代で指し継ぎます。私も振り飛車対居飛車の序盤の局面で、▲9六歩と端歩を突きました。
30年ほど前の指し初め式は、棋士と将棋ファンが一緒に楽しむ趣向で行われました。千駄ヶ谷駅前に大盤を平らに設置し、誰でも自由に指しました。将棋会館の玄関前では、棋士たちが駒を杵に持ち換えて餅をつき、来場者にふるまいました。升酒のサービスもありました。人気棋士を模した「福笑い」は笑いが絶えませんでした。そんな楽しい指し初め式がまた行われるといいですね。
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