第2回「将棋文化検定」試験、「将棋世界」の連載、対局の遅刻規定について
第2回「将棋文化検定」試験が10月13日(日)に、東京・大阪・名古屋・天童・福山の会場で午後2時30分から行われます。
前回の昨年と同様に4クラスに分かれますが、今年はAコース(1・2級対象)、Bコース(3・4級対象)、Cコース(5・6級対象)、Dコース(7・8・9級対象)と分類されます。Aコースを例に説明しますと、相当な高得点を挙げた場合は1級、ある基準点以上は2級と認定します。基準点以下は不合格となります。Bコース以下もそれに準じます。
各コースの問題は60問。将棋界の歴史・プロ棋界の記録・将棋用語・棋士のエピソード・将棋雑学など、幅広い内容の問題が出ます。前回は、「名人400年」という記念の年だったので、名人と名人戦、森内俊之名人に関する問題が多く出ました。今回は、米長邦雄永世棋聖、羽生善治三冠に関する問題が多く出ます。将棋連盟が7月に出版した「将棋文化検定・公認テキスト」の中の模擬試験問題も一定数が出ます。各コースの問題はすべて「三択」ですが、難易度が最も高いAコースは「記述式」の問題が10問あります。
私は、前回に続いて将棋文化検定の実行委員を務めていて、検定の企画立案と問題作成に携わりました。試験当日は東京の会場に出席し、立会人を務めたり、試験の後のトークショーに出演する予定です。
多くの人たちが今回の将棋文化検定を受検されることを期待しています。詳しい受検要項は、将棋連盟のホームページを見てください。なお締切日は今週の9月22日(日)と迫っています。
「『将棋世界』で青野照市九段が連載していた「棋界時評」を引き継がれるのですね。来月から田丸九段の文章を読めるのが楽しみです」というコメント(9月2日)は《オヤジ》さん。
『将棋世界』では、河口俊彦七段の「対局日誌」、先崎学八段の「千駄ヶ谷市場」などの連載記事が、盤上の戦いと棋士の心理を活写して読者に大好評でした。私ははそれらの企画を引き継いだ形で、「盤上盤外 一手有情」という表題の記事を11月号(10月3日発売)から連載します。
編集部からその連載を依頼されたとき、正直なところ迷いました。現代の最先端の将棋や若手棋士のことをよく知らないからです。しかし、40年以上にわたる棋士生活で得た経験や知識を生かした内容でいいです、という編集部の考えを聞いて引き受けました。
第1回の11月号では、B級1組順位戦とC級2組順位戦の対局を取り上げ、「鬼の棲み処」や「降級点」に関する考えを述べます。どうかご愛読のほどをお願いします。
「朝日杯オープンの対局(持ち時間は40分)で阿久津主税七段が13分遅刻して、持ち時間から遅刻時間だけ引かれたことが以前にありました。通常の規定どおりに3倍を引かれたら、持ち時間は1分でした。朝日杯のような持ち時間の短い対局の遅刻規定を教えてください」というコメント(9月8日)は《popoo》さん。
順位戦(持ち時間は6時間)、竜王戦(同5時間)、王位戦(同4時間)、王将戦・予選(同3時間)などの対局で遅刻した場合、通常の規定どおり遅刻時間の3倍引きが持ち時間になります。棋聖戦・予選(同60分)、マイナビ女子オープン・予選(同30分)、NHK杯戦・予選(同20分)など、持ち時間が1時間未満の対局では遅刻時間を1倍引きします。なお10分30秒で遅刻の場合、秒を切り上げて11分の遅刻とします。
前回のブログで書いたように、テレビ放送される対局で遅刻した場合、持ち時間を引かれるだけでなく、制裁金などを課せられることがあります。
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コメント
里見香奈女流四冠についてのコメントありがとうございます。
先生がコメントに対して回答いただき、田丸ファンとして嬉しい限りです。
遅刻ではないですが、先生の修行時代のお話などまた聞けたらとまた注文してしまいます。
将棋を辞めたい、この時期が辛かった。楽しかった。夢中だった。
振り返りは先生にはまだ早いでしょうけど。
投稿: 将棋太郎 | 2013年9月15日 (日) 22時51分