将棋棋士 田丸昇の と金 横歩き

2011年8月 2日 (火)

ゴルフの石川遼、カンニングした棋書、トイレ関連の話のコメントへの返事

「ゴルフの石川遼がミズノ・オープンで岡山に来たので、初めて生で見ました。18番ホールしか見れませんでしたが、入場料3000円を払って大変に満足しました。石川遼のゴルフグッズが飛ぶように売れ、私も記念にマグカップを買いました。石川遼の経済効果を実感した1日でした。将棋界も『女石川遼=里見香奈』が大きく育つことを祈っています」というコメント(6月26日)は《オンラインブログ検定》さん。

将棋界にも石川遼のような若くて強いスーパースター(男も女も)が出現すれば、大いに活気づくことでしょう。ところで、その石川遼は将棋を知っているのです。2年前のある大会では、自身のゴルフの調子を「王手とはいかないまでも、歩がと金になって迫っている感じ」と、将棋に例えて語ったものでした。

また、石川遼が東日本大震災で被災した福島県の人たちを見舞ったときは、子どもたちにゴルフゲーム、絵本などのほかに将棋の盤駒もプレゼントしました。そして実際に子どもたちと将棋を指し、「我慢すれば勝てるから…」と話したそうです。

「トイレの本は、おそらく『現代将棋の急所』ですね。山田道美九段の遺書みたいな力作です」というコメント(7月9日)、「原田―佐伯戦の様子は、『勝負師の門』という本に書いてあったのを覚えています。そうですか、記録係が奨励会時代の田丸八段だったんですね」というコメント(7月12日)は、どちらも《田舎天狗》さん。

42年前にある若手棋士がA級棋士と対戦したとき、トイレに棋書を持ち込んで「カンニング」して勝ったことがありました(7月8日のブログを参照)。その棋書が山田九段が書いた『現代将棋の急所』でした。山田は「将棋博士」と呼ばれたほどの無類の研究家でした。その棋書を書いた際も、資料集めに2年、執筆に1年かけたそうです。山田はできるだけわかりやすく解説しましたが、流行戦法の紹介では「プロでも滋養になる栄養分がいっぱい詰まっている」(はしがき)という専門的な内容でした。それをつまみ食いして勝ったのが、前記の若手棋士でした。

『現代将棋の急所』は42年前に文藝春秋社から刊行されました。その翌年、山田は36歳の若さで現役A級棋士のまま奇病で早世したのです。まさに遺書みたいな棋書でした。なお21年前に、将棋連盟が復刻版を刊行しました。

原田泰夫(九段)は昇級がかかった43年前のB級2組順位戦の対局で、秒読みが続いた佐伯昌優(九段)が尿意を我慢し切れずにトイレに行くと、席に戻るまで指しませんでした。相手に「塩を送った」のですが、結果的に敗れました(7月12日のブログを参照)。その対局の模様が、35年前に刊行された『勝負師の門』に載りました。著者は天狗太郎さん。観戦記者で将棋史の研究に造詣が深かった山本享介さん(故人)の筆名でした。

それにしても、《田舎天狗》さんは昔の話をよく覚えていますね。

「トイレに行くのは生理現象であって、勝負とはまったく別次元のものと思います。囲碁の対局で認められる秒読み中の1~2分のトイレ休憩は、当然のことと思います」という内容のコメント(7月14日)は《hori21》さん。

私は7月12日のブログで、前記の秒読み中のトイレ休憩について、「勝負のルールとしては手ぬるいと思います」と書きました。それに対する反論が前記のコメントです。一方で、『S.H』さんのコメント(7月12日)の「体調管理も勝負のうち」、『へっぽこ振り穴党』さんのコメント(7月29日)の「時間攻めで相手に間違えさせることも勝負術」という見方もあります。

秒読み中のトイレ休憩で問題になるのは、それを「悪用」されかねないことです。勝ち筋を1分で読み切れなくても、数分あれば読み切れる場合、頻繁にトイレに行って時間を稼ぐことができます。尿意の有無は他人にはわかりません。

次回は、森内俊之名人の就位式。

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