将棋棋士 田丸昇の と金 横歩き

2010年7月23日 (金)

サッカー、竜王戦、年金などのコメントへの返事

「自分もサッカーを観ていて将棋に似ていると思ったのと同時に、プロ棋士が采配をしたら面白そうだなと思いました」とは『加山』さんのコメント(7月6日)。サッカーはゲーム性や戦術面で将棋とは共通点が多いと、このブログ(7月5日)で書きました。もし棋士がサッカーの監督として棋風どおりの采配をしたら、どんな試合になるのでしょうか…。

受け将棋の大山康晴(十五世名人)は、DF(ディフェンダー)や守備的なMD(ミッドフィルダー)で守りを固めるでしょう。独創的将棋の升田幸三(実力制第四代名人)は、常識を覆す戦術を使うでしょう。好きな駒が銀という羽生善治(名人)は、攻防によく働く銀に相当するMDを重視するでしょう。竜王戦6連覇の渡辺明(竜王)は、大試合ほど力を発揮させるでしょう。光速流の寄せの谷川浩司(九段)は、ドリブルやロングシュートでゴールを狙うFW(フォワード)が活躍するでしょう。さばきのアーティストの久保利明(王将)は、パス・ドリブル・センタリングなどのテクニックが華麗でしょう。

「先日の竜王戦(伊藤能五段戦)はどんな内容だったのでしょうか。昇級にも手が届きそうですが」とは『ケイ』さんのコメント(7月9日)。

私は今期竜王戦・6組ランキング戦で、金井恒太五段、土佐浩司七段に連勝し、中村太地四段(6組で優勝)に敗れました。そして昇級決定戦で、飯野健二七段、伊藤能五段に連勝しました。次に熊坂学四段、植山悦行七段―永瀬拓矢四段戦の勝者、櫛田陽一六段に3連勝すれば5組に昇級できます。しかし弟子の櫛田には公式戦で2連敗していて、正直なところ5組昇級は大変そうです。伊藤戦では、矢倉模様から角筋を敵陣に通す新手法を用いました。攻めに重きを置いた私らしい指し方で、金井戦、中村戦でも類似の手法を用いました。今後の対局でも「何匹目かのドジョウ」を狙って指すかもしれません。

「棋士の方にも年金は出るのでしょうか?」とは『五平餅』さんのコメント(7月1日)。

じつは、将棋の棋士は将棋連盟を事業所とする「厚生年金」に加入しています。厚生年金に加入するには、実働が週に4日以上、一定の月額以上の給与所得者などが条件です。しかし棋士は、対局は多くても週に2日で、給与所得者ではなくて自由業の事業所得者です。これには約50年前に役所から要請される形で連盟が加入した経緯があり、月ごとに支払われる順位戦の対局料が「月給」として認定されています。ただ「公益法人制度改革」の問題によって、棋士は厚生年金からいずれ脱退することになると思います。

私は今年で60歳を迎え、厚生年金の2階にあたる「報酬比例部分」については受給資格を得ています。近いうちに社会保険事務所で手続きをするつもりです。

「昔、将棋を教えていただいた、頭金クラブの中沢です」とは『田丸さんご無沙汰しています。中沢です』さんこと、中沢定夫さんのコメント(7月16日)。私は約35年前、横浜の中沢さんたちの将棋愛好会で定期的に指導していました。中沢さんは当時から駒作りが趣味でした。その将棋会や駒作りの話は、後日にあらためてします。

次回は、参議院選挙で当選した愛棋家で元プロ野球選手の石井浩郎さん。

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コメント


 田丸先生、お返事を有難うございました。

 棋士の方々にも年金が出るとは知りませんでした。 
 勝負の世界でもある程度の安定した生活が保障されるのは、研究に打 ち込める環境を得る事ができるという点で、とても良いことだと思い ます。この制度を作ってくれた先人に感謝ですね。
 
 暑いですが、お体ご自愛下さい。

  

投稿: 五平餅 | 2010年7月26日 (月) 18時17分

コメントを取り上げてくださってありがとうございます。プロ棋士の采配は興味が尽きません。他の球技でも将棋の勝負勘や駆け引きの技術は使えそうですよね。勝負アドバイザーみたいな事ができたら、企業活動やあらゆる分野で役立ちそうな気がします。

投稿: 加山 | 2010年7月28日 (水) 21時51分

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