将棋棋士 田丸昇の と金 横歩き

2010年6月15日 (火)

東西棋士のテニス対抗戦は関西が勝ち越し

東西棋士のテニス対抗戦

私の趣味は30年も続けているテニスです。青空の下でボールを打っていい汗を流すと、爽快な気分になって健康維持に役立っています。過去を振り返ってみると、心身がリフレッシュして将棋にも良い影響がありました。ただテニスの後のお酒がおいしく、つい飲み過ぎてしまいます…。

3年前に棋士たちのテニス同好会が作られ、月1回ぐらいのペースでプレーしています。メンバーは田丸、高橋道雄九段、佐藤秀司七段、北島忠雄六段、遠山雄亮四段、潮隆次五段(指導棋士)。これとは別に、高橋九段が若手の女流棋士たちにテニスを教えていて、いずれ上達すれば仲間に加わるでしょう。

高橋もテニス歴が長く、強力なサーブとストロークが持ち味です。以前に全仏オープンを観戦にパリへ行きました。佐藤はテニススクールに通ったので基本に忠実で、東北出身らしく粘り強いです。北島は1打ごとに丁寧に打ってミスが少ないです。遠山は漫画「テニスの王子様」のモデルとなった成蹊大学のテニス部出身です。潮はインドネシアのバリ島と行き来していて、バリ仕込みの南国風テニスです。田丸は棋風と同様に攻めのテニスで、サーブ・アンド・ボレーで激しく攻め込みます。

この6人の棋士でダブルスを楽しんでいます。それぞれのプレースタイルが棋風に似ているところが面白いです。みんなの腕前は、テニス歴が長い分だけ私が少しうまいですが、だいたい同じようなレベルです。

じつは関西の棋士たちにもテニス愛好者が多く、いちど一緒にプレーしたいと思っていました。それが5月下旬に実現しました。東京で開かれた棋士総会のときに帰りを延ばしてもらい、翌日に東西対抗テニスを行いました。関西の参加者は福崎文吾九段、坪内利幸七段、東和男七段、関西本部職員の斉藤明宏さん。

写真は、前例左から佐藤、潮、北島、遠山。後列左から高橋、斉藤、東、福崎、坪内。田丸は撮影者。会場は東京・目白の「大正セントラルテニスクラブ」で、このクラブのコートをいつも借りています。

関東と関西のペアに分かれ、相手を変えながら対抗戦を行いました(試合は4ゲーム先取で勝ち)。東・斉藤ペアは、2人ともボールが鋭くて本格的でした。福崎・坪内ペアは、不思議な強さがありました。坪内が柔らかく打ったりロブ(山なりの高いボール)で相手の調子を崩し、甘くなったところを福崎がボレーで決めるパターンで、関東方はそのペースにすっかりはまりました。坪内は以前に15日連続でテニスをしたほどのスタミナがあり、福崎は棋風と同様に独特の実戦テクニックがありました。

東西対抗テニスはおよそ10試合して、関西が6割ぐらいの率で勝ち越しました。来年には再戦してお返しをしたいものです。

次回は、40年前に36歳で早世した山田道美九段。

|

盤外ひととき」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 東西棋士のテニス対抗戦は関西が勝ち越し: