勝利祝福、昇段激励、題材提案、誤り指摘、などのコメントに感謝します
私が前回ブログで、竜王戦の対局で23歳の若手棋士・金井恒太四段に勝ったことを報告すると、勝利を祝福するコメントをいただきました。面識のない方(たぶん)にネット上で祝福や称賛を受けたのは初めての体験で、何か不思議な気持ちでした。ほかの方にも別件でコメントをいただいたので、今回はお礼かたがた返事を伝えます。
『山野モズク』さんは「思わずガッツポーズ(中年の星!)。おかげさまで私も今夜のお酒の理由ができました」と、わが事のように喜ばれました。若手棋士に1局勝っただけで中年の星とは照れくさいです。でもベテラン棋士の奮起が期待されていると思うと、張り合いが出てまた頑張ろうという気持ちになりました。そして、2年後の棋士生活40周年を颯爽と迎えたいですね。ちなみに将棋界では、勤続25年目と40年目に表彰されます。
『ソフトバンクファン』さんは「急戦矢倉や相振り飛車、急戦調の将棋を何回も並べました。九段昇段を達成できるよう、頑張ってください」と、田丸を激励されました。正直なところ、自分の将棋が参考になっているとは思いませんでした。IT時代に手作りを大事にする人がいるように、データ将棋時代に独自の作戦でいく姿勢が共感を呼んだのでしょうか…。なお九段昇段には、八段昇段後に250勝が必要です。現時点で白星がだいぶ足りませんが、1勝ずつ積み上げていきます。
『吉澤はじめ』さんは「次もぜひ勝ちましょう!」とのコメント。その対戦者は土佐浩司七段。4年前のB級2組順位戦の最終戦で、全敗の田丸が昇級候補の土佐に勝った因縁の相手です。
『ケイ』さんは「棋王戦の挑戦者決定戦で敗れ、どのような気持ちで対局に臨まれたのか聴かせてください」と、ブログの題材として提案されました。1990年の棋王戦・大山康晴十五世名人との将棋は、私にとって貴重な実績になったとともに、苦渋の一戦でもありました。しかし面白いエピソードもあるので、当時の思い出を近いうちに振り返りたいと思います。
『ろれるり』さんは「十七世(森内)に十八世(羽生)は、十八世(森内)に十九世(羽生)の誤植ですね」と、誤りを指摘されました。確かにその通りで、私の単純なミスでした。さっそく訂正しました。ありがとうございました。
新聞・雑誌に寄稿した場合、編集者が原稿をチェックしたり校正します。しかしブログでは編集者に当たる人はいません。すべて執筆者に任されています。文章の用語・表現・事実確認などについて、細心の注意を払うべきだと改めて痛感しました。
このブログへの感想、将棋に対する質問などがありましたら、コメントをぜひお寄せください。できるだけ反映します。
予定テーマだった「竜王戦創設の経緯」については、また改めて取り上げます。次回は、新聞社との関係と新聞紙の効用について。
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コメント
私からも遅ればせながら、竜王戦での勝利おめでとうございます。
こちらのブログは人気ブログのような賑やかさはないかもしれませんが、田丸さんの人柄(誌面上から受ける印象ですが・・)にぴったりな、落ち着いた温かな雰囲気が伝わってきます。
私も以前に勘違いから変なコメントを出してしまいましたが、田丸さんに説明していただいて良く分かりました。
今では毎週月曜日と木曜日がとても楽しみになっています。
投稿: 穂高 | 2009年12月21日 (月) 13時34分
最近気になることは対局中の食事です。竜王戦などで対局者が食べる食事は自腹なのでしょうか。新聞社もちならもっといいもの食べればいいのに・・・と思ってしまいます。また、立ち合いの方などはどうなるのでしょうか?対局者はやはり頭にいい食事などを考えるのでしょうか?
投稿: ヒゴマツ | 2009年12月21日 (月) 21時44分
いつも興味深く拝見しております。
前回の記事に
>正直なところ、自分の将棋が参考になっているとは思いませんでした。
とありましたが、とんでもない!
私は30歳で将棋を始めましたが(現在32歳です)、田丸先生の本と棋譜をメインに勉強しています。
仕事柄IT関係の技術書を読むことが多いのですが、先生の本はそうしたものと比べ、大変わかりやすい文章であり、狙い筋を理解しやすい良書だと感じます。
仕事の合間にちょこちょことしか勉強できませんが、お陰さまでどうにか低段程度の実力はついてきたかと思います。
直接お会いしたことはありませんが、将棋の師と仰いでいます。
せっかくの良書なのに入手困難なものがあるのが残念です。
機会があれば再販して頂けたら、などと思います。
投稿: booby | 2009年12月23日 (水) 12時07分